unconscious 脳

完成しない何かを書くADHD脳の片付かない本棚

2020-03-01から1ヶ月間の記事一覧

はてなブログ一週間

続けられた わい ありがとございます おやすみなさい よい夢を

「逃亡」7 明るい

朝だった。大浴場に行くことにした。 ロビーの手前でまでいくと、例の老人がいた。彼は自販機の扉を開けようとしているところだった。また開け間違えやしないかと少し期待したが、大丈夫なようだった。すると彼はその中身をセッセッと取出し、今度は新聞紙や…

あぁっADHD診断予約を

わすれた わすれた わすれた わすれた……… よし、ADHD診断を受けようと心に決め、ネットで調べ、 「第3月曜日に来月の診断の予約を承ります」 このフレーズを見た時の絶望感。。。 それでも、きっと受けてみせる、と 仕事も休みにし、 そう「予約を入れる」…

「逃亡」6 水の中

目を開けると、ナイトテーブルのデジタルは7:00だった。もう朝になったのかと思ったが、やはり夜のようだった。どうやら、いつのまにか眠っていたらしい。 着替えもしていないことに気付き、いつもそうするように、それらの定位置を決めることに没頭した。テ…

本当に求めているのは

何?

盗まれた人々

ふと見ると心臓の一部がなくなっていて風が吹き抜けているのでした そこは空洞ではありますが何かの映像が流れているようで少し脱力ぎみに幼い頃に最初に習った簡単な言葉に吸引されていくあの触れない指先の切なさを感じるような遠い 遠い空洞なのでした 夕…

白の真実

236回目のベルは押されずに、裸に書かれた水墨画だけが消えずに残っている。 キリンが白黒なら、ライオンは何色なの?。ベット横たわったMは背を向けたままいう。華奢な肩とお尻がシーツから出ている。 君の言うその白はさ、本当に白なのかい?よく見て…

例えば一秒に、

例えば一秒をテレビのリモコンのスイッチを押して消す君の動作 俯瞰に見ているのは僕なのか四角いスクリーン部屋と言う名の換気扇が遠くで止まらないので 例えば一秒を、 戦争が過るが手の施しようがなく、風が強く雨が降るので洗濯は止めようと思うロメイン…

「逃亡」5 古びた部屋

懐中電灯を持った老人のあとをついて、エレベーターに乗った。聞いてもいないのに、ここの女主人ですよ、と下を向いたまま言うのだった。はあ、と私は言う。 老人の顔は膝にもぐり込みほどになっていて、そのため懐中電灯は床を引きずっている。廊下の先はま…

ADHD脳

この画像は私をとてもHAPPYにする←英語直訳風笑 これを初めて見たときWAO!そうそれ!って だって見て、こんなに鮮やか 誰にも表現出来ない脳を持ってる 一度にぶわーっと浮かぶ何かは言葉じゃ足りなくて 言葉にしちゃったら無くなりそうなんだ ね、 「普通…

「逃亡」4 本日宿泊歓迎

「湖―一キロ先右折」 ヘッドライトがようやく照らしだす道を進むと、続く白樺が宙に浮かび立ち並んでいる。闇は湖の輪郭を消し去り、実際そこに湖があるのかもわからなかった。 「本日宿泊歓迎」の看板がヘッドライトに照らし出され浮かんでいる。 本日。 車…

「逃亡」3 夏は過ぎた

夏ははそこにあった。 海を渡る風は少し冷たかったが、陽はほのかに包むように肌を照らした。 五歳ほどの少年がいて、波が彼の白いシューズを濡らした。それをきっかけにしたのか、海に歩を進めると、あとはじっとそこに立ち尽くしていた。無邪気なのは海の…

「逃亡」2 ゆっくり

ゆっくり」という文字はなんてゆっくりとしているのだろう。「ゆ」の一度止まってくるっとまわる包み込むような優しさ。「り」の木々を渡る風のような優しさ。もちろん「ゆ」と「り」の流線が、私たちを心地よい安眠に誘うのだが、この小さい「っ」が、ある…

「逃亡」1 ふりかえると

そこはアフリカだった。 そう、あの日からだ。私のお腹が痛くなったのは。 新しく入った須田さんです、と紹介された時は正直自分の目を疑った。その顔がちょっと尋常ではないのだ。一体どれだけ尋常でないかというと、ほのかに今後の身の上を案じなければな…

天然破壊

天然破壊してしまう 知らないうちにだよ あれこれ壊れてる 何か投げ飛ばしたりするわけじゃないんだけど だってさ、カテゴリーがないからしようがないと思うんだよ 色だってもう表現できないんだ ねえ、それほんとに青? 透明だってさ、酸素の量で変わるんだ…

「エンドレスキューブ」5

放置された画材。破れたままのキャンバス。それはひとつのオブジェのように見える。そう、長野はオブジェにしてしまったのかもしれない。ある、優越をどこかに感じながら。だが、見つめることも、触れることも出来ない。それを背にして、煙草を吸った。 日曜…

「エンドレスキューブ」4

夢を見ていた。狩野の背中があって、女がいる。私の横顔が手前にある。夢の中の私は、泣いていない。まるで。夢の自分と肉の自分が、引き裂かれて、悲鳴のように泣き叫んで起きた。狩野の背中。いや誰の。 大学には行かなくなった。たぐりよせる夜が続いてい…

「エンドレスキューブ」3

クラブの壁は真っ黒に塗り込められている。長野が、黒のペンキをぶちまけて絶叫し、狂ったように黒を塗り続けた。地下へ降りる階段。群れているやつら。視線。そこにドアがある。開けた瞬間に鼓動は侵される。空気は膨張するように充満している。一定のリズ…

「エンドレスキューブ」2

ギャラリーは白い壁に面積を失っている。照明は影をも照らし出している。遠く白髪の老人がいる。一つの彫刻の前に私は立っている。存在が変化でしかないならば、これは果たして「ある」のだろうか。これらは私の中に入り、或は私が入って行って、同化する。…

「エンドレスキューブ」1

――けしの花。咲いた次の日に散ってしまうの。白は「忘却」赤は「妄想」。手は、青白く揺らぐグラスを滑り床に落ちる。夜は気だるく目暈のような夏の太陽の影だ。長野は灰色と同化している。壁に背中を押し込めて。――ジリジリする、肺。ねぇ、もう吐いちゃっ…

「断層」7 取調室

お前が殺したんだろ。 女の目の前には、一枚の写真が置かれている。スーツを着た若い男。ネクタイはしていない。胸元、肌が見える。茶髪。真っすぐに立ったつもりらしいが、少し右肩が傾いている。警察署で撮られたものらしい。初めて見る写真だが、確かにこ…

はじめまして

書かなきゃと思ったんだ もう、書くことなんてしてなくて大学生の頃あたりが一番書いてたかな 特有の怠惰と焦燥に苛まれながらね 紙にもネットにも色々書いてたんだ すべてか未完になる 手をつけては最後までいかない まあ、ADHDなんだと自覚してるし、そう…

子宮なの

あわわわわ pic.twitter.com/jXzyiL46yi— ししい (@co_shishi) 2020年2月6日 まるまる pic.twitter.com/eY8C4IUohF— ししい (@co_shishi) 2020年2月12日 ねえ、わかる? あの円は子宮なの そこら宇宙へつながるの だれも脳からはみ出さないから いや、まて …

「断層」3 海綿

どれだけの時が経ったのかわからない。数秒も経っていないのかもしれない。ただ耳の中を蝉が支配し、時は停止したようだった。 公園の声が蝉を掻き消した時、少女は瞳を見開き後ろを見た。風が瞳を刺した。駈けた。 ぬかるみに脚をとられながら、深い草地か…

「断層」2 少女

あの少女。 白い脚。 公園の裏手を流れる小さな川沿いは、夏に雑草が生い茂る。長く雨が続いた。水溜まりの残る公園に子供達の声が響いている。 公園を走り回る少年たちの横には、ブランコをベンチ代わりにした三人の少女がいる。一人は、腰に手をあてすでに…

「断層」6 K

女、そう女。 女は瞳をゆっくりと開ける。換気扇、ユニットバスの白い壁。視界が仕切られる。視界が脳を仕切る。上向きに沈めた上半身を浴槽から起こしてゆく。水面から出た冷えた脚、それは細く質感が落ちている、それでも女が最もお気に入りの脚、それを既…

「断層」5 浴室

浴室に私はいる。顔だけを水面から出し、瞳を閉じる。髪は放射線に解放され、私から離れてゆく。心臓の音が微かに聞こえる。 映像が時間とともに積み重なり、一人の人間が作られる。いくつもの層、幾重にもなり、すでにそれらは地下深くに沈んでいる。取り出…