幼い頃に
習った
とても簡単なひらがながあればいい
おはよう
こんにちは
おやすみ
ありがとう
もしかしたら、もっと大きな何かを
もう感じ取れなくなってしまったような何かを、
もうことばは追い付いてなくて、いや無くしたのかもしれない
見えないものはことばにはならないから、
見えなくなってしまったものはことばにはならないから、
きっとそれはあって、
ことばにすればするほど崩れてしまうような何かはやはり崩れてしまうものだから、
指先から落ちる砂のようにすり抜けてしまう時のようにとらえなれないなにかだから、
あの林檎の核の圧縮したような酸素の中で、
それは電子というだけではない何かであって、
広がって行く、広がる、いやゼロ或いはライン、立体、
無くなってしまうように感じていた何かはもっととらえどころのない、
あの音は何かを呼んでいたのか、雅楽あれは、月は東へ日は西にと感じられたころ、
それよりも前、遥か昔、遥か昔という一瞬、
何もかも私たちは持っていることを
知っている
ここに、
あれは数字だ数字の遊びだみんな知ってる
たぶん、
文字、としか言いようがなかったんだ
重ねたキューブが崩れるから
円は、描き続けた円は
そう、
枠
はなかったんだ
芯は今、優しい